東北アジア(日韓朝中)の子どもたちの心をつなぐ絵画展

南北コリアと日本のともだち展ハルカス展

2021.12/1~2022.2/15
11週間わたり2011年から2020年度の10年の作品を展示しています。

 「南北コリアと日本のともだち展」とは、日本と朝鮮半島に暮らす子どもたちの絵を、毎年テーマを決めてひとつの会場に展示して、絵とメッセージでお互いを紹介しあい、わたしたちの間にある壁を乗り越える第一歩にしようと2001年から行われている絵画展です。東北アジア(日・韓・朝・中)それぞれの地域で協力者を得ながら実際には一堂に会して出会うことの難しい子どもたちの「心と心をつなぐ絵画展」で、大阪展は2011年よりはじまり、絵とメッセージだけでなく海外からの子どもたちとともにワークショップして共同作品を作りました。昨夏東北アジアや日本国内を巡ってきた大阪の子どもたちの絵が戻ってきましたので、毎週週替わりであべのハルカス近鉄本店5階ウォールギャラリーに10年間のテーマの違う絵を展示させていただきました。

「わたしのまちにおいでよ」というテーマで地元の子どもたちが、できたばかりのハルカスをこぞって描いた2014年。以来、テーマが毎年変っても地元の子どもたちがハルカスを自慢のランドマークとして描いてきました。

日韓朝中の共同作品「絵の中にはいってともだちとあそぼう」(2017)ではハルカスはとても「行きたいところ」で人気の場所でした。「わたしのまち あなたのまち」(2018)では「大阪に来てください」と絵とメッセージで投げかけています。地元の小学校で日本の昔のあそび、けん玉やこままわしなどで子ども同士、大人・学生同士で大阪の街を楽しみ、韓国(済州島)でのキャンプで再会するなど実際の交流が充実していたところに突入したコロナ禍のこの2年。しかしながら 実際には出会うことが難しい交流を「絵とメッセージ」を一同に展示することで続けてきた「ともだち展」だからこそ、ネットワークは途切れることなく、WEB上でのやりとりは持続し「コロナに負けない」とお互いに励ましあい「ウォールギャラリー」での展示には国を超えて多くの子どもたちが勇気づけられました。日本の文化を紹介する品物をハルカスで買い、「カルチャーBOX」を作って送る(贈る)プレゼント交換もしています。

“東北アジアのともだちへ「言葉が通じなくても絵は世界共通の表現の表し方だと思います」”とメッセージが添えられた「わたしのお気に入り」(2015)の絵をそのおかあさんとみながら、時のたつのは早いものだと感動しました。

子どもたちから自分の住む街や生活を改めて見直し紹介することの大切さを教えられ、こうした試みはコロナ禍の今だからこそ心に響くものがあるのではと思います。

「南北コリアと日本のともだち展大阪展」実行委員会 
富澤裕美子

南北コリアと日本のともだち展大阪展実行委員会
参加団体:大阪府ユネスコ連絡協議会、国際教育フォーラム、特活)コリアNGOセンター 在日韓国基督教会館(KCC)  在日コリアン青年連合(KEY)、(特活)クロスベイス