「書くだけじゃない楽しさ」…ピクニック書道

10月27日、ハロウィンでにぎわうあべのハルカスの一角。
5階の街ステーションにて、ピクニック書道が開催されました。

七夕に開催された前回に引き続き、小さなお子さんからご年配の方まで幅広い年齢の方が筆を手 に取り、書に親しむ時間を過ごしておられました。 書道というと半紙に書くものが一般的かと思いますが、ピクニック書道では半紙ではなく牛乳パックや紙袋、木の葉など、身近にあるものに文字を書いて楽しみます。

今回は多羅葉(たらよう)という葉が使われました。この多羅葉は葉の裏面に傷をつけるとその部分が黒く変色し、文 字を書いたようになります。戦国時代はこの葉の裏に文字を書いて情報をやり取りしたという話もあり、これが「葉書」の語源になっているそうです。ジカキシバ、エカキシバとも呼ばれ、郵便の木とされています。

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 多羅葉に文字を書くとこのようになります

文字を書いたあとは、その周りに木の葉を貼り付けたり、 絵を描いたり、皆さん思い思いに楽しんでおられました。書道と一口にいってもその道具を変えたり書いたものにア レンジを加えるなど、様々な楽しみ方ができるのですね。

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初めは「何を書こうかな…」と思案しておられる方も多かったのですが、文字を書いたり貼り付けたりしているうちに、どんどんアイデアが湧いてきて、たくさん作品を作っ ておられる方もいらっしゃいました。手を動かしているうちに、創作意欲も掻き立てられたようです。

木の葉には本当に色々な形のものがあって、それらを花や動物の形に見立てて、皆さんそれぞれに個性的な作品をたくさん作っておられました。自然にあるものはどれひとつとして同じ形のものはなく、それぞれに味があってとても 面白いなと思いました。

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この日はたくさんの方に来て頂きました。通りすがりの方から、先生の教室の生徒さん、水都大阪でピクニック書道に参加して楽しかったのでまた来ました、という方もおられました。イベントスペース後方のガラス窓には教室の生徒さんの作品を展示して頂き、たくさんのお客様に作品をご覧頂く機会にもなりました。

パソコンや携帯が普及し、なかなか手書きで文字をしたためる機会の少ない昨今ですが、たまにはこのような”アナログ”のものに触れるのもよいのではないでしょうか。

次回のピクニック書道は来年、2014年4月6日(日)に開催されます。今回来て頂いた方も来れなかった方も、ぜひ皆さんお誘い合わせの上、お越しください!